ウィリアム・モリスの作品紹介:いちご泥棒

- 2022/8/2 16:00
  • 0コメント

・モリスの作品紹介~いちご泥棒

ウイリアムモリスのいちご泥棒

・モリスの代表的作品といえば?
多くの人が、まず思い浮かべるのが「いちご泥棒(Strawberry Thief )」ではないでしょうか。
今回はこの「いちご泥棒(Strawberry Thief )」についてのお話です。

イングランド南部にあるウェスト・オックスフォードシャー(West Oxfordshire)のコッツウォルズ(Cotswolds)地方の村 ケルムスコット(Kelmscott)にあるマナーハウス「ケルムスコット・マナー」。
モリス一家の憩いの場であったまさに『地上の楽園』。
それは、農家としてほとんど変わらないまま代々受け継がれたこと、季節と共にある農業と生活が一体化していること、村や周りの田園風景と調和していること、モリスが提唱した「」の発想の原点となったマナーハウスです。
モリスはケルムスコット・マナーの庭や周囲の風景から多くのインスピレーションを受け、そこから多くのデザインを生み出しましが、「いちご泥棒(Strawberry Thief )」もその一つです。



ケルムスコットマナー
ケルムスコット・マナー(出典:コッツウォルズ公式ホームページ)

モリスは、↑この美しいケルムスコットマナーの庭で大切に苺を育てていました。
季節は春。
ようやくその苺を収穫できる!と思っていたら、美味しそうな苺の香りにそそられてか、小鳥がやってきました。
なんと!小鳥はその苺をついばみ始めたのです。
モリスは小鳥を追い払ったのでしょうか?
いやきっと、見守ってあげたに違いありません。
大切に育てた苺を食べられてしまったのは悲しいけど、その姿に愛おしさを感じたのでしょう。
この光景をデザインにしたのです。
それが、「いちご泥棒(Strawberry Thief )」の誕生です。
作品の名前に「泥棒」と付けたことに、皮肉を混じえているのようにも思えますが、、、
モリスの心の優しさを感じることができます。

「いちご泥棒」の主役 小鳥について

「いちご泥棒(Strawberry Thief )」の主役ともいえる小鳥ですが、一体何の鳥でしょうか。
ムクドリ説、本当は種類の異なる鳥であったがツグミに替えてデザインした説など諸説あるようです。
ツグミといえば、イギリスの国鳥ではありませんが、ヨーロッパコマドリ(ロビン)としてイギリス国民から愛されている野鳥です。
特に、クリスマスシーズンに公園や街中で見かけるようになるため、ロビンの美しい鳴き声はクリスマスを告げにくる、と言われています。
そのため、イギリスのクリスマスカードにはロビンが描かれていることが多くあります。
ケントストアでも、クリスマスの季節に販売するロビンのクリスマスカードがありますよ♪


↓こちら
ケルムスコットマナー

インディゴ抜染技法による最初の作品

1882年 ・モリスは、マートン・アビーの工房にて、インディゴ抜染技法(Indigo Discharge)による生産を始めますが、1883年に完成した最初の作品こそが「いちご泥棒(Strawberry Thief )」です。
インディゴ抜染法は、最初に全体を無地で染めた後、絵柄のパターンに合わせて、色を変えたい部分を抜き、新しい色を一色ずつ足していくという複雑な作業工程で、高度な技術と長い日数が必要でした。
モリスは長女ジェニーにも、インディゴ抜染法の完成までの苦労を綴っています。
モリスはアニリンの化学染料を嫌い、インディゴなどの天然染料を使って理想とする色を表現したのです。



いちご泥棒
マートン・アビー工房において最初に作られた作品


「いちご泥棒」の柄を使ったゲーム

ウィリアムいちご泥棒のゲーム
ソフィア・ジョージ作:いちご泥棒のゲーム


2014年、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)初のゲームデザイナーであるソフィア・ジョージ(Sophia George)が、「いちご泥棒」の柄を使ったiPad向けゲームを発表しました。
プレイヤーは画面内を飛び回る鳥を操作し、徐々に模様に色をつけていくというゲームです。
ゲームクリエイター達からも称賛されたそうで、とても面白そうですね!!



ケントストア製作:いちご泥棒のアンティーク家具

ケントのいちご泥棒アンティーク家具

ケントストアでは、「いちご泥棒」の生地を使って製作したチェア、ディスプレイキャビネット、ネストテーブルなど取り扱っております。
モリス生地で製作したアンティーク家具のbefore→afterはこちらをご覧くださいませ。

ケントストアお取り扱い:いちご泥棒の雑貨

いちご泥棒の雑貨


ケントストアでは、「いちご泥棒」のクッションカバー、バッグ、ランチョンマットなど小物も充実♬
また日本には販売されていないイギリスで買付した大変貴重なプレイスマット、コースターも販売しております。
こちらは数に限りがございますのでお早めに♬

いちご泥棒ランチョンマット


静岡本店 TEL : 054-204-7003 ⬅ スマートフォンの方はこちらをクリック
東京目黒店 TEL : 03-6420-0548 ⬅スマートフォンの方はこちらをクリック  



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。*が付いている欄は必須項目です。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)