【徹底解説】リージェンシー様式 家具の特徴

- 2023/8/6 8:00
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カンバーランド テラス

1714年に、王位を継承したハノーヴァー朝。
国王として即位したジョージ1世、ジョージ2世、ジョージ3世による統制下のもと『ジョージアン様式』は、チッペンデールの登場などにより、イギリスにおいて家具生産の黄金期を迎えました。

1810年頃から、ジョージ3世は病により意志疎通ができなくなってしまいました。
そこで、ジョージ3世に代わり、息子のジョージ4世が摂政をつとめます。

ジョージ4世による摂政の時代(1811年~1830年)。
短い期間にもかかわらず、家具デザイナーを多く輩出し、活況を呈しました。
この時代の建築、家具のデザイン様式を『リージェンシー(摂政)様式』といいます。

『リージェンシー様式』は、先のミッドジョージアン様式でみられた新古典主義(ネオクラシシズム)のデザインに、さらに優雅さと軽やかさが加わり、気品あふれるものでした。

ここでは、『リージェンシー様式 』の家具のデザインについてご紹介します。

Cumberland Terrace(カンバーランド テラス)
photo by:Stowe House


リージェンシー様式 ~トーマス・ホープの登場

Houghton Hallホートン ホール
トーマス・ホープのデザイン
photo by:V&A


リージェンシー様式の時代に活躍したデザイナーとして、まずトーマス・ホープ(Thomas Hope:1769–1831)が挙げられます。
当時の多くの家具デザイナーには、資金を援助するパトロンがついていました。
トーマス・ホープは、自身がパトロンに成り得るくらいの富をもっていましたが、自分自身に費やし、その興味のもとアイディアを次々に生み出しました。

トーマス・ホープは『アンピール様式』を自身のデザインに活かし、リージェンシーの時代を飾りました。

※『アンピール様式』とは、ナポレオン1世の帝政期以降、19世紀初頭のフランスを中心にヨーロッパで流行した建築・家具・装飾などの様式のことです。
古代ギリシャ・ローマを模範とし、帝政の威信を表現するために、直線的で端正かつ力強い印象や、豪華で荘重な装飾が特徴です。
代表的な建築物は、フランス・パリのエトワール凱旋門やマドレーヌ寺院があります。


リージェンシー様式 ~ ジョージ・スミスの登場

ジョージスミスのデザイン
ジョージスミスのデザイン
photo by: V&A


ジョージ・スミス (George Smith:1786–1826)は、スフィンクス、グリフィン、ライオンなどをモチーフに、多用な古典様式をリバイバルさせました。
東洋の漆塗り、椅子の背もたれと籐張りの座面、ブール象嵌細工など過去のデザインも復活させました。
ブール象嵌とは、黒檀の黒地に真鍮、べっこう、貝殻などを象嵌し、神話、草花模様、アラベスク、唐草などのモチーフを表現したデザインのことです。


リージェンシー様式 家具の特徴

サーベルレッグ(Sabel leg)

リージェンシー様式サーベルレッグ
サーベルレッグ
photo by: kentstore


リージェンシー様式を代表するデザインであるサーベルレッグ。
サーベル(剣)のように細い曲線を持つ脚のデザインのことです。

サーベル剣
サーベル:剣

外方向にむかってカーブを描いています。
サーベルレッグも、古代ギリシャの美術を再復興させたデザインです。


リーデッド・レッグ(Reeded leg)

リージェンシー様式リーデッドレッグ
リーデッドレッグ
photo by: kentstore


より狭い間隔で、垂直に溝が彫られている脚(フルーティング)のデザインをリーデッド・レッグといいます。
フルーティングの装飾は、古代ギリシアの神殿の支柱をモチーフにデザインされています。


(Ring turned leg)

リングターンレッグのウォッシュスタンド
リングターンレッグ
photo by: kentstore


輪環を多用した挽き物のデザインの脚をリングターンレッグといいます。

真鍮のキャスター

リージェンシー様式のテーブル
真鍮のキャスター
photo by: kentstore


リージェンシー様式のテーブルデザインの中でも、支柱に三本の脚が流れるような曲線を描くデザインが流行りました。
脚の先には真鍮のキャスターが付いているものが多くあります。
脚には、フルーティングが施されています。


ダイナミックなアームの曲線

リージェンシー様式の椅子
リージェンシー様式の椅子
photo by: kentstore


アームがダイナミックにカーブしているデザインも、リージェンシー様式の特徴です。

トラファルガーチェア (Trafalgar Chair)

トラファルガーチェア
トラファルガーチェア
photo by: kentstore


トラファルガーチェアとは元々の形は5世紀頃にギリシアで流行った『クリスモス(Klismos)』チェアを原型にリデザインされたチェアです。
イギリス海軍ネルソン提督がナポレオンに勝利した頃に、登場したといわれています。
トップレイルや背もたれにケーブルや縄のようなモールディングが施されており、イルカや錨(いかり)・錨綱等の海洋をモチーフにした装飾を加えたものがトラファルガー・チェアです。



ケントストアが取り扱うリージェンシー様式の英国アンティーク家具

チェア4脚セット

リージェンシー様式サーベルレッグ
チェア4脚セット(品番:1003015201
photo by: kentstore


1930年代に製造された英国アンティークのチェア4脚セットです。
サーベルレッグのラインがとても美しいチェアです。


ペデスタルテーブル

ペデスタルテーブル
ペデスタルテーブル(品番:1802027300
photo by: kentstore


1930年代に製造された英国アンティークのペデスタルテーブル。
マホガニーを使用した高級感漂うペディスタルテーブルです。
天板中央が開き、中天板を入れることができるため、さらに天板を広げてご利用いただけます。


コンソールテーブル

リージェンシー様式のコンソールテーブル
コンソールテーブル(品番:2103033300
photo by: kentstore


1930年代に製造された英国アンティークのコンソールテーブルです。
玄関やリビングに壁付けしたり、ソファ横に置きサイドテーブルとして使用したり、いろんな用途でご利用いただけるアイテムです。
また、このコンソールテーブルは天板を開いて広く使用することができる機能的なテーブルになっています。


チェア

リージェンシー様式の椅子
チェア(品番:0031043300
photo by: kentstore


1930年代に製造された英国アンティークのチェアです。
ダイナミックなアームの曲線は、リージェンシー様式を代表するデザインです。
マホガニーの華やかな色味と古艶色の色合いが魅力です。



【徹底解説】ジョージアン様式 家具の特徴

チッペンデール様式
ジョージアン様式 家具の特徴
photo by: kentstore


1714年。ステュアート朝の最後の女王”アン女王”の崩御後、ドイツから迎えられた”ジョージ1世”が王位を継承し、グレートブリテン王国の国王として即位しました。
これが1901年まで続く”ハノーヴァー朝”の始まりです。
ヨーロッパの列強国の中で、芸術面・文化面で遅れをとっていたイギリスですが、ここにきて、家具生産の黄金期を迎えます。
ジョージ1世、ジョージ2世、ジョージ3世による治世の時代(1714年から1820年頃)における建築やデザインの様式を『ジョージアン様式』といいます。
『ジョージアン様式』の家具デザインについてのブログ記事はこちらをご覧ください。



【徹底解説】クイーンアン様式 建築物と家具の特徴

クイーンアン様式の椅子
クイーンアン様式 建築物と家具の特徴
photo by: kentstore


イギリス王室の歴史の中でも、最初で最後といわれている夫婦での共同統治を行った、”ウィリアム3世”と妻の”メアリー2世”。
ウィリアム3世とメアリー2世の間には子がいなかっため、メアリー2世の妹”アン”が多い王位を継ぎました。
アン女王の統治下におかれた時代の建築物と家具のデザインを『クイーンアン様式』といいます。
『クイーンアン様式』の建築物と家具のデザインについてのブログ記事はこちらをご覧ください。







 

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