【徹底解説】人気のHORNSEA イギリス陶器メーカー ホーンジーの歴史

- 2022/12/2 13:00
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ホーンジー社(HORNSEA)の会社設立まで

ケントストア取扱いのホーンジー

ホーンジー社は、1949年にイギリスのイーストヨークシャーの海辺の街、ホーンシーで始まります。
創業者はローソン兄弟と、フィリップクラピソンの3人です。
コリンローソンとデズモンドローソン兄弟は、バットレー芸術大学に通う大学生でした。
バイトは食器洗いだったそうです。
二人は、ビーチに観光に来る人々をターゲットにお土産を売るビジネスを思い付きます。
なんとこの時点で二人に陶芸の経験は無かったそうです。ですが、そのビジネスに出資したのがフィリップクラピソンでした。
彼は二人の友人であり、ビジネスマンでした。
まず小さな窯を買い、テラスハウスの一角に工場を設立します。
(テラスハウスとは、メゾネット住宅のような、二階建ての住宅が横に繋がった賃貸住宅の事です。)
初期のデザインは主にコリンローソン。
お土産屋さんは好スタートを切り、売れ行きも良く、新たな出資者や、デザイナー、そして今で言う顧問弁護士のような協力者も次々と現れます。
1950年にはより広い敷地に工事を移しています。
芸大生とはいえ陶芸のノウハウゼロのスタートだったなんて驚きましたが、兄弟にはやはりデザインと才能と人望があったのでしょうか。大学生の起業が大成功!というストーリーですね。


事業展開

ホーンジー社の歴史
出典:Official Hornsea Site

1950年代の半ば、ローソン兄弟はある事に気が付きます。
最初の出資をしてくれた友人のフィリップクラピソンの息子、ジョン。彼がデザイナーとしての可能性を持っていたのだそうです。
父親が友人達と始めたビジネスを幼い頃から間近に見てきたのでしょうね。
そんな彼をホーンジー社のデザイナーとして迎え入れます。
同時期に優秀なデザイナーが何名か加わり、さらに売り上げを伸ばします。
そしてお土産屋さんだったホーンジー社がついに、「食器メーカー」としての活動を開始します。
そしてこの頃なんとホーンジー社は、ファミリー層をターゲットとした、「工場見学の出来るテーマパーク」を開業するのです。すごいですね。
ゴーカート、ボート、自動車博物館、木製の大型アスレチック。さらには動物の展示…大人向けにはカフェやグッズ販売があったそうです。
あまりにも現代と同じような内容の事業なのでその凄さがピンと来ませんね。

1950年代の日本は、戦後やっと人々の暮らしが立ち上がって来た頃です。「三丁目の夕日」の映画をイメージするとわかりやすいです。1950年代後半には家電製品もあり、動物園、遊園地も開業されていた時代ですが、今のように一般的な家族がしょっちゅう遊びに行ける経済状況では無かったと言えますね。

同じくしてイギリスでは、階級社会から抜け出そうとするエネルギーに満ちた時代でした。職業や家柄によって暮らしに差があり、それが根強く残っていたのです。
この事から推測出来るのは、ローソン兄弟も観光事業により、地元の人々の暮らしを豊かに!という熱い想いを持ってホーンジー社を経営していたのでは?という事です。
子どもの笑顔をつくるテーマパークを始めた裏側が少しわかる気がしますよね。

ちょっと脱線しました。
ホーンジー社の歩みに戻りましょう。



ホーンジー社の危機

事業を拡大し、従業員も700人を超える大きな企業へと成長したホーンジー社。
1980年頃、第二の工場として1974年に作られたランカスターでの開発費、生産損失により、経営は傾き始めます。
銀行からチームが派遣され、経営陣が一新されたりと、経営スタイルに変化があったのだそうです。
日本からヨーロッパへ食器の輸出が盛んになったり、安価な陶器が増えたりと、世界的にも陶器業界に動きがあった時期でした。
そしてついに2000年には工場は閉鎖されて、その跡地は住宅地として再開発されてしまいます…。
解散後、旧スタッフはどうなったのでしょう。
フィリップクラピソンの息子であり、デザイナーとしてホーンジー社を支えていたジョンは、1984年の解雇後、ロイヤルドルトンに就職します。
そうです。ウェッジウッドで有名ですね。
さらに、他のスタッフ達は1982年に設立されたパークローズポタリーに入ります。
可愛らしくてユニークな商品が多く、かつてはIKEAとの取り引きもあった企業です。
ホーンジー廃業後も、スタッフ達は同じ陶器業界で活躍していたのですね。

ミュージアム

ホーンジーミュージアム
出典:Visit Eastyorkshire

ホーンジー社の活躍は、デズモンドローソンの甥っ子の働きによって博物館になっています。
現在もボランティア団体によって運営されていて、貴重な資料を見る事が出来るそうですよ。
300年間、「バーン家」が暮らしていた農家の建物がそのまま使われていて、 ワークショップやイベントが行われており、ホーンジー社の製品や歴史も学ぶ事が出来ます。
今も子ども達の笑顔を増やしているのですね。


ケントストア取扱いのホーンジー

ケントストア取扱いのホーンジー

ケントストアでは、東京目黒店、静岡本店、ケントストアオンラインショップで、ホーンジーのプレート、ジャグ、人気のキャニスターなど、またヘアルームシリーズ、タペストリーシリーズ、サフランシリーズなど、種類豊富にご用意しております。
この機会にぜひホーンジーのコンセプト「家庭で日常使いができるテーブルウェア」を使ってみませんか?

 

 

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