イギリス発祥 パブの代名詞 パイントグラスとは アンティーク雑貨 ケントストア ブログ 英国の逸品をご紹介 - 2021/7/22 12:00 0コメント イギリス人とパブ パイントグラスを語るうえで、まず最初に「パブ Pub」について、ちょっとお話します。 イギリスといえばパブ!!というほど、イギリスには、ロンドンから地方までイギリス全土にパブが存在します。その数、何と 50,000軒にも上ります。 日本のコンビニエンスストアの店舗数が55,890店舗(※コンビニエンスストア統計データより: 2021年6月時点)ありますので、パブがいかにイギリスに多く存在するかが分かります。 イギリスのパブは「酒場」としてだけでなく、その名の通りパブリック・ハウス。 お酒を楽しむだけでなく、スポーツ観戦、友人との集い、キッズフレンドリーのパブもあったり・・・ まさに、老若男女多くの人々の憩いの場として親しまれています。 パブの歴史 パブの歴史は古く16世紀ごろから存在しており「公共の用を供する建物」という意味で使用されていました。 現在のように「酒場」の意味でのパブは、19世紀になってからと言われています。 それまでもお酒を提供する場所として、巡礼者や旅行者が宿泊する所「イン inn」、ワインや食事を提供する店「タヴァーン tavern」、自家製エールを提供する小さな店「エールハウス Alehouse」があり、この3つがパブの起源とされています。 かつて酒は年中行事や教会行事、結婚といった祝祭を楽しむ場で提供されていました。 時代とともに、小さな田舎で暮らしていた人々は働き口を求め都市部へと流れ、市民社会が成立し、経済的、政治的に自立した人々は軽く食事をしながら酒を飲み、語らうようになったことから「パブリック・ハウス」と呼ばれる酒場が誕生したと考えられます。 イギリス パブの代名詞 パイントグラス パブでは、ビターエール、ペールエール、ポーター、スタウトなどさまざまな種類のビールがありますが、そのビールを注ぐのがパイントグラスです。 パイントグラスのパイントとはヤードポンド法における容積の単位です。 ヤードポンド法は、現在、世界の中でアメリカ、ミャンマー、リベリアの3カ国のみで使用されており、それ以外の国々はメートル法を使用しています。 イギリスは、取引のための公式な度量衡はメートル法になっていますが、ヤード・ポンド法の単位(帝国単位)も公式の単位として残されています。 そして1パイントの容量で作られたグラスがパイントグラスと呼ばれております。 ちなみに、アメリカとイギリスで1パイントの基準値が違います。 ・アメリカのUSパイント 1パイント=473ml ・イギリスのUKパイント 1パイント=568ml パイントグラスと王冠マーク パイントグラスには、王冠マークがエッチングされています。 この王冠マークはただのデザインではなく、とても深い意味があるのです。 イギリスでは、生ビールを英式計量で販売しなければならないという法律が定められていますが、過去に、パブごとに使われるグラスが異なっていたことにより酒税をごまかす不正が横行していました。 そこで、王冠マークまで注ぐと1パイントになるグラスを作ることで、不正をなくすようにしたのです。 1973年に、イギリスがEUに加盟してからは、ヨーロッパの製品規格であるCEマーク がエッチングされるようになったため、王冠マークのパイントグラスは今では大変貴重なものになっています。 パイントグラスの形状 (画像左:コニカル・グラス / 画像右:ノニック・グラス) パイントグラスにはさまざまな形状のグラスがありますが(もちろん量は568ml)、 よく使われるのは、コニカル・グラスとノニック・グラスです。 コニカル・グラスは、円錐の先を切り落としたような形状のグラスです。 ノニック・グラスは、口部すぐ下に膨らみがある形状のグラスです。 この膨らみは、グラスを重ねた時に抜けにくい、手が滑りにくい、欠けるのを防ぐなど利点が多くあります。 まさに ノニック・グラスの名前の由来通り、no nick(ノー・ニック=欠け無し)なグラスです。 パイントグラスで飲むビールの味わい イギリスでは、日本のようにビールをキンキンに冷やして飲まず、常温で時間をかけて飲むのが一般的です。 泡立ちをよくする構造になってはいないものの、広い飲み口が、ビールの香り、口当たりの良さ、そして味わいを存分に感じることができるグラスです。 ぜひ、おうち時間、ご家庭でパブに行った気分を楽しんでみるのはいかがでしょうか? パイントグラスのお買い物ページはこちら 商品に関すること等、お気軽にお問い合わせくださいませ。 静岡本店 TEL : 054-204-7003 ⬅ スマートフォンの方はこちらをクリック 東京目黒店 TEL : 03-6420-0548 ⬅スマートフォンの方はこちらをクリック Like おすすめ記事 チェスターフィールド・ウィングバックチェア 「ウェッジウッド」創設者ジョサイア・ウェッジウッドとは タイプライターの歴史とその魅力 関連記事 シュガーシフタースプーン 【英国音楽コラム】唯一無二のギタリスト ジミ・ヘンドリックス 【おすすめ】モリス生地で製作したバルーンバックチェア 【英国音楽コラム】英国エレキギター白書と木材 「自分だけのブレンドティーをつくる」ティーセミナー レポート 【徹底解説】クイーンアン様式 建築物と家具の特徴 【スタッフおすすめ】ウイリアムモリス生地を使った家具! 【徹底解説】英国貴族はなぜキュウリのサンドイッチを好んだのか? コメントを残す コメントをキャンセルメールアドレスが公開されることはありません。*が付いている欄は必須項目です。コメント * 名前 * メール * 次回のコメントで使用するためブラウザーに自分の名前、メールアドレス、サイトを保存する。 email confirm* post date* 日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)