Fortnum & Masonピカデリー本店 2人の創業者のからくり時計
photo by:hertfordstreet
「フォートナム・アンド・メイソン」の創業者は、イギリス人のウィリアム・フォートナム(William Fortnum)とヒュー・メイソン(Hugh Mason)です。
ウィリアム・フォートナムは、スチュアート朝 最後の女王である”アン王女”にフットマン(footman)として仕えていました。
フットマンとは、貴族が乗る馬車を随行する仕事をしていた使用人のことです。
フットマンは”見せる”存在であったため、外見の良さ、脚の形が重要視されており、背の高いフットマンは背の低いフットマンより、優遇されていたそうです。
ウィリアム・フォートナムは、きっと高身長のイケメンだったのでしょうね。
ウィリアム・フォートナムは、フットマンとして仕えながら、副業として、王室で使用した余りの蝋燭(ろうそく)を売っていました。
当時の王室は、毎日新しい蝋燭を使用していたため、燃え残った蝋燭が余っていました。
ウィリアム・フォートナムは、そこに目をつけ、余りの蝋燭を回収し、それを庶民に売って稼いでいたのです。
そして稼いだ資金で、小さな店を借り食料品店を開きました。
その店の家主がヒュー・メイソンでした。
ウィリアム・フォートナムはヒュー・メイソンに、彼の今後のビジョンを伝え、二人で共同経営することを勧めます。
ヒュー・メイソンはそれに承諾し、店の共同経営者になりました。
大英帝国が誕生した1707年と同年、食料品店をロンドンのピカデリーに移転させます。
そして店の名称を「フォートナム・アンド・メイソン (Fortnum & Mason)」と改め、オープンさせました。
「フォートナム・アンド・メイソン (Fortnum & Mason)」の誕生です。
現在、イギリス・ロンドンにあるピカデリー本店の正面玄関の上には、毎時ごとに創業者2人の人形がお茶を運んでくれる”からくり時計”があります。
今では、ピカデリーのシンボルとなっており、街に優しい音色を響かせています。
高級食料品店へと発展