【プロが伝授】アンティーク家具の塗装修理とお手入れ

- 2023/2/9 16:00
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アンティーク家具のお手入れは、基本的には乾拭きになります。
乾いた布を使って磨き込む事で、自然の光沢が甦ってきます。 水拭きをしたくなってしまいますが、アンティーク家具の塗装は水分に弱い特性がありますので注意しましょう!

KENTSTOREで取り扱うマイランズ社のアンティーク家具専用WAXを使用してお手入れをしていただくと、 撥水や保湿などアンティーク家具が嬉しい効果が得られ、シェラックニス独特の光沢をより永く保ちます!

アンティーク家具のお手入れ
磨き込む事で、美しい自然の光沢が甦ります!

 塗装の特性

アンティーク家具の塗装はシェラックニスが基本になりますが、塗装工程や現代の塗料との違い等もご説明していきます!

「アンティーク家具の塗装工程」 かなり簡潔になってしまいますが…
①オイルステインで下地の着色
②シェラックニスでコーティング(塗膜を作ります)
③アンティーク家具専用WAXで磨いて完成です

ちなみに、古い塗装を研磨クリーニングして①~③を施す上塗りがアンティーク家具の修復塗装では多く用いられます。 上塗りで仕上げると、古い塗装の濃淡を残した状態で綺麗に仕上がります。

アンティーク家具の塗装
家具が製作された当時と同じ手作業で塗装します!

コーティング剤のメリット・デメリット

②のシェラックニスでのコーティングが現代家具で使用される塗料との違いです。

シェラックニス
:独特の艶やかな光沢が特徴 補修や再塗装が容易 濃淡の風合いが出る
 熱、水、傷に弱いのがデメリット

ラッカー
:ニスと比べると熱、水、傷にやや強い 色を混ぜれるので色合わせ可能
 耐久性はあるが、劣化してくると補修が難しいのがデメリット

ウレタン
:熱や水に強い ガラスをのせているのと同等の強度で厚い塗膜
 ガラスも曇り傷や擦り傷が付くが、再塗装や補修が困難な事がデメリット


各コーティング剤にはメリット・デメリットがありますね、 シェラックニス最大の特徴は、下記の3点が挙げられると思います。

 ①独特の艶
 ②劣化でなく風合いになる
 ③補修が容易

③が、100年以上経っても継承されるアンティーク家具の理由でもありますが やはり他のコーティング剤では出せない②濃淡の風合いが一番の特徴だと思います。
他の塗装は劣化すると汚らしいイメージになってしまいますが、色抜けなど風合いに変化していく アンティーク家具の塗装は、お手入れをする事で世界にひとつ、その家具の歴史も感じる逸品に昇華していきます!

アンティーク家具の塗装
刷毛を使用して、木目に沿って薄く重ねていくことで塗膜を作っていきます。

アンティーク家具専用WAXの効果

アンティーク家具の専用WAXとは、塗装の表面ではなく家具本体に浸透する事で効果を発揮するWAXになります。

主な成分として天然の蜜蝋、カルナバ蝋、シェラックワックスを使用しています。 塗装の保護だけでなく本体の保湿や水分を弾く撥水効果もあります。 色付きのWAXは、表面に付いた小傷を目立たなくする効果もありおすすめです。

ダイニングテーブルの天板などは、特に使用頻度が多いと思いますので水分を放置してしまう可能性も高く 1か月に1度くらいのペースを目安に、天板だけでもWAXで磨いて頂ければ永く綺麗な塗装状態でお使い頂けます。
*ウレタン塗装など、浸透しない厚いコーティングが施されている家具には適しません。
*ニスの成分はアルコール除菌と同じ成分の為、ニスを溶かしてしまう可能性が高いので注意しましょう!

マランズワックス
KENTSTOREでは、天然のカルナバ蝋を多く含むマイランズ社の最高級WAXを取り扱っています

KENTSTOREで取り扱うマイランズ社の製品は、1884年の設立になります。
『最高品質の材料で塗料を作ること』 『最高の技術と情熱を持つ職人が塗料を作ること』 創設者ジョン・マイランド氏が掲げた2つの信条を貫くことで、BAFRA(英国アンティーク家具修復協会)から 推奨日として指定され英国王室御用達の商品にも選ばれました。 各国の修復士が実際に使用している、伝統的な本格塗料商品です。

KENTSTOREではマイランズ社のWAXだけでなく、ポリッシュなど多数の修復剤を取り扱っています。

 

 

 

 

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