【プロが伝授】アンティーク家具の塗装修理とお手入れ
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アンティーク家具 基本のお手入れ
アンティーク家具のお手入れは、「乾拭き」が基本です。
乾いた布を使って磨き込む事で、自然の光沢が甦ってきます。
つい 水拭きをしたくなってしまいますが、アンティーク家具の塗装は水分に弱い特性がありますので注意しましょう!
ケントストアで取り扱う、マイランズ社のアンティーク家具専用WAXを使用してお手入れをしていただくと、 撥水や保湿などアンティーク家具が嬉しい効果が得られ、シェラックニス独特の光沢をより永く保ちます!
アンティーク家具 塗装の特性
アンティーク家具の塗装はシェラックニスが基本ですが、塗装工程や現代の塗料との違い等もご説明していきます!
【アンティーク家具の塗装工程】 かなり簡潔になってしまいますが…
①オイルステインで下地の着色
②シェラックニスでコーティング(塗膜を作ります)
③アンティーク家具専用WAXで磨いて完成
ちなみに、古い塗装を研磨クリーニングして①~③を施す上塗りがアンティーク家具の修復塗装では多く用いられます。 上塗りで仕上げると、古い塗装の濃淡を残した状態で綺麗に仕上がります。
コーティング剤のメリット・デメリット
前項 ”②シェラックニスでのコーティング ”が、現代家具で使用される塗料との違いです。
代表的なコーティング方法の特性を比較してみましょう。
シェラックニス
:独特の艶やかな光沢が特徴
補修や再塗装が容易
濃淡の風合いが出る
熱、水、傷に弱いことがデメリット
ラッカー
:ニスと比べると熱、水、傷にやや強い
色を混ぜれるので色合わせ可能
耐久性はあるが、劣化してくると補修が難しいことがデメリット
ウレタン
:熱や水に強い
ガラスをのせているのと同等の強度で厚い塗膜
ガラスも曇り傷や擦り傷が付くが、再塗装や補修が困難なことがデメリット
各コーティング剤にはメリット・デメリットがありますね。
シェラックニス最大の特徴は、下記の3点が挙げられると思います。
(1)独特の艶
(2)劣化ではなく風合いになる
(3)補修が容易
(3)が、アンティーク家具が100年以上経っても継承される理由でもありますが、
やはり他のコーティング剤では出せない、(2)濃淡の風合い が一番の特徴だと思います。
他の塗装は劣化すると汚らしいイメージになってしまいますが、色抜けなど風合いに変化していく アンティーク家具の塗装は、お手入れをする事で世界にひとつ、その家具の歴史も感じる逸品に昇華していきます!
アンティーク家具専用WAXの効果
アンティーク家具の専用WAXとは、塗装の表面ではなく家具本体に浸透することで効果を発揮するWAXです。
主な成分として天然の蜜蝋、カルナバ蝋、シェラックワックスを使用しています。 塗装の保護だけでなく本体の保湿や水分を弾く撥水効果もあります。 色付きのWAXは、表面に付いた小傷を目立たなくする効果もありおすすめです。
特に使用頻度が高いダイニングテーブルの天板などは、水分が放置されてしまう場合があります。
1か月に1度くらいのペースを目安に天板だけでもWAXで磨いていただくと、永く綺麗な塗装状態でご使用いただけます。
*ウレタン塗装など、WAXが浸透しない厚いコーティングが施されている家具には適しません。
*アルコール除菌はニスと同じ成分のため、ニスを溶かしてしまう可能性が高いので注意しましょう!
ケントストアで取り扱うマイランズ社は、1884年設立の英国最大のアンティーク家具修復材料メーカーです。
『最高品質の材料で塗料を作ること』 『最高の技術と情熱を持つ職人が塗料を作ること』 創設者ジョン・マイランド氏が掲げた2つの信条を貫くことで、BAFRA(英国アンティーク家具修復協会)から 推奨日として指定され英国王室御用達の商品にも選ばれました。 各国の修復士が実際に使用している、伝統的な本格塗料商品です。
ケントストアではマイランズ社のWAXだけでなく、ステインなど多数の修復剤を取り扱っています。
商品に関すること等、お気軽にお問い合わせくださいませ。