クロスバックチャーチチェア
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イギリスのクリスマスは家族で過ごすのが一般的です。
日本とは違ってお正月がない分、クリスマスが家族や親戚が集まる日のようです。海外のクリスマスというと人々は教会に集まってお祈りをしているイメージがありますが、家族が家に集まって過ごす日。
もちろん教会でもクリスマスの行事があり、ミサも行われ聖歌隊も出ます。一度、聖歌隊の歌や教会の雰囲気を味わってみたいですね。
クリスマスにぴったりなチャーチチェア
今回は教会で使われていたチャーチチェアについてお話させて頂きたいと思います。
チャーチチェアとはその名の通り教会で使われていた椅子のことです。イギリスでは6世紀末にキリスト教が布教され信仰の対象となり、多くの教会が建てられました。
16世紀に入ってからはキリスト教の1つの宗派であるイギリス国教会がイギリス公式の宗教として広まり、イギリスで最も主要な宗教として信仰されるようになりました。当時の教会での様子は、主要通路に面した椅子は指定席で使用料を支払わなくてはならず、あまり裕福でない礼拝者たちは教会の隅の方で立ちながら集会に参加している状況でした。
18世紀後半になると礼拝堂の椅子や信徒席の状況は変わり始め、社会的な地位に対する障害が徐々に消え、より大きくの一般庶民が教会の集会に参加するようになり、そのためほとんどの椅子は礼拝堂の雰囲気を損なうことのない様、またコスト面からも同じサイズ・素材・形に統一されました。その椅子が今回ご紹介する椅子“チャーチチェア”なのです。
1930年ごろのイギリスでは多くの椅子職人が存在し、質の高い教会用の椅子が大量に製造されました。 しかし、最近は教会に行く人も少なくなり多くの教会が(特に地方の教会)が経営困難に陥り、取り壊されるようになりました。そのため、不必要になったチャーチチェアはアンティーク家具として、市場に出回るようになりました。
チャーチチェアの基本的な形は、まず笠木(背もたれのトップ)が肘をついてお祈りをするためにフラットになっていることです。
また、背もたれ部分に箱や台がついているデザインが多く、讃美歌と聖書を入れるために作られました。
座面部分はヒップや太もも部分にフィットするよう彫られています。礼拝の際に長時間座って牧師さんからのお話を聞いても疲れないようにと工夫されたもので、長年使われることによって丸みをおびて座りやすくなっています。
脚元には荷物を置く台がついていることも多く、2本ほど棒が渡してあったり、板が付いていたり工夫されています。
背もたれ中央の十字架が教会を連想させてくれます。
チャーチチェアはシンプルで使い方を選ばないのが良い所です。
色合いも明るすぎず暗すぎない優しい色合いなので、お部屋や玄関に置いても暖かい雰囲気を与えてくれるでしょう。チェアとしてご使用いただくだけでなく、オブジェやお花を置いてお部屋をコーディネートするのにも使えます。
小さめのクリスマスツリーを置いてみるのも可愛らしくていいかもしれません。
お部屋を可愛らしくしたい方、暖かい雰囲気にアレンジしたい方におススメです。クリスマスのインテリアに一脚いかがでしょうか?