【徹底解説】スコットランドの最北で生まれたフェアアイルニットとは
今回は、前回お伝えしたアランニットと並び、イギリスの伝統的なニット、フェアアイルセーターについて解説いたします。
【羊の島】シェットランド諸島とフェアアイル
スコットランドの上には、まずオークニー諸島という島々があります。シェットランド諸島にあり、北海に面しています。
最大の島はメインランド島で、ほかに15の有人島があります。
なんと、石器時代より人が定住し、古くにはスカンジナビア、特にノルウェーの影響を受けていたそうです。
15世紀まで島々はスコットランドの一部ではなく、1707年にグレートブリテン王国の一部となりました。
ヴァイキングを称える火祭りのウップ・ヘリーアーというノース人文化、フィドルなどのケルト音楽などのスコットランド文化の両方がミックスされています。
そして、フェアアイルはスコットランドの北、シェットランド諸島はフェア島で400年以上編み続けられているニットモチーフをいいますが、実はアイルは『isle』=島。
フェア島はノース語(古ノルド語=スカンジナビア人が話していた言語)で羊の島を意味する『Frjóey』に由来するそうです。
最長4.8km、幅2.4km、面積5.61km2の小さな島。東京の0.5%にも満たない小さな羊の島から、美しいモチーフ柄のニットが生まれているとは思いもしませんでした。