44歳のミルンと6歳のクリストファー・ロビン、そしてくまのプーさん
photo by:1926年 (C) National Portrait Gallery, London.
「Winnie-the-Pooh くまのプーさん」の原作者は、イギリスの作家アラン・アレクサンダー・ミルン(Alan Alexander Milne 1882年-1956年)です。
ミルンは、頭脳明晰でルックスもよく、何よりも読書が大好きな少年だったそうです。
ケンブリッジ大学に進学し数学を専攻していましたが、学生誌の原稿の執筆にのめり込んでいました。
大学卒業後は文筆家として新聞や雑誌に投稿するなどの活動を始めます。
「PUNCH」(パンチ誌:1841年に創刊されたイギリスの週刊風刺漫画雑誌)の編集もするようになりました。
さらには、ミルンが大好きだった「ピーターパン」の作者ジェームス・マシュー・バリー( James Matthew Barrie 1860年- 1937年) と親交を深め、戯曲を書く劇作家としても活動をし、認められるようになりました。
「くまのプーさん」に挿絵を入れた画家アーネスト・ハワード・シェパード(Ernest Howard Shepard 1879年-1976年)とは、「PUNCH」で一緒に仕事をした仲間でした。
1913年、ミルンはドロシー・ダフネと結婚し、1920年には息子のクリストファー・ロビンが誕生します。
ちょうどその頃、子供のための作品を書いてほしいとの依頼が舞い込むようになります。
そして1926年。 クリストファー・ロビンがテディベアと遊ぶ姿を題材にした作品を書きました。
その作品こそが「くまのプーさん」です。
テディベアは、ミルンがクリストファー・ロビンの初めての誕生日に、ハロッズで購入したものでした。
くまのプーさんは、英語では「Winnie-the-Pooh」と記しますが、Winnieはロンドンの動物園にいた人気者のくま「Winnie」とクリストファー・ロビンがよく訪れていた公園にいた白鳥「Pooh」からきているようです。
1928年、続編「プー横丁にたった家」を出版します。
ミルンと、挿絵画家シェパードが二人で力を合わせて書き上げたプーさんの絵本は、30以上の言語に翻訳され世界的に大ヒットしました。
くまのプーさんの故郷 ハートフィールド