【アンティークのカスタマイズ実例】サイドボード→キッチンボード

- 2025/10/1 12:00
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サイドボードを活かしたカスタマイズ

「アンティークの使いやすいキッチンボードが欲しい!」
そう思って探してみても、オーブンや飾り棚、収納に作業スペース…といった
すべての理想を叶えるものにはなかなか出会えないものです。

でもご安心を!ケントにお任せください。
アンティーク家具をカスタマイズして、理想の機能をカタチにすることができます!
熟練の家具職人が、アンティークの魅力はそのままに、日常で活躍できる機能的な家具へとリモデルします。

今回はその一例として、サイドボードをキッチンボードにする
アンティークカスタマイズをご紹介いたします。

 【今回のリモデル条件】
 ・オーブンが2台置けること
 ・飾り棚があること
 ・冷蔵庫を隠せる収納になっていること
 ・棚は可動式であること
 ・水・熱に強い作業スペースがあること

これらの希望をかなえたカスタマイズをケントファクトリーで実現します。

キッチンボード

photo by:kentstore


【➀上台 Point…オーブンサイズに合わせた工夫】

オーブンを天板の上に置けるようにするためには、
上台の中間にある仕切りに干渉しないよう、高さの調整が必要です。

この問題を、できる限りオリジナルを活かすために、
上下をまるごと逆さにするという柔軟な発想で対応!
その結果、下の画像のように、無事オーブンを設置できました。

キッチンボード_上台_Before&After
キッチンボード_上台_Before&After
photo by:kentstore


上下を入れ替えることで高さが足りなくなってしまった左右の柱は、
新しい木材を継ぎ足し高さを調整。

キッチンボード_飾り柱_Before&After
キッチンボード_飾り柱_Before&After
photo by:kentstore


継ぎ足したパーツは外れないよう、くさびを打ち込んでしっかり圧着しています。
更に、アンティークの箇所と新しい素材の継ぎ目が目立たないようモール(飾り縁)を取り付け、
より自然な見た目を演出しました。

キッチンボード_飾り柱_Before&After
キッチンボード_飾り柱_Repairing
photo by:kentstore


また、上台右下のオーブン裏の背面は、もともと鏡張りになっていましたが、
ミラーから木板に変更し、オーブンの電源コードを背面裏に通せるようにしました。
今回は他の家電製品も使えるよう、延長コードを取り付けています。

キッチンボード_背板_Repairing
キッチンボード_背板_Repairing
photo by:kentstore

 

【➁ Point…プレートが飾れるように溝を追加】

オーブンの上にある飾り棚スペースに、プレートを立てかけられるように、
新たに溝を掘りこみました。

イギリスでは昔から食器を飾る文化があります。
食器に限らず、雑誌や絵本、レコードなどお気に入りの小物をディスプレイすると日々の暮らしが楽しくなりますね。

キッチンボード_飾り棚_Repairing
キッチンボード_飾り棚_Repairing
photo by:kentstore

 

【➂天板 Point…素材選びの工夫】

作業スペースとして実用性を高めるため、
水や熱に強いメラミン化粧板を採用しました。

メラミン化粧板は、豊富な色柄があり、傷に強いタイプなど種類もさまざま。
ご希望に応じて大理石などの素材に変更することも可能ですので、
ご相談の際にぜひお好みをお聞かせください♪

キッチンボード_天板_Before&After
キッチンボード_天板_Before&After
photo by:kentstore

 

【➃下台/左扉内 point:可動式の棚板を新設】

収納時のお悩みで多いのが、
「スペースはあるのに高さが合わず使いづらい」
「新しく買ったグラスが入らない」といったケース。

そんな“惜しい収納” も、可動式の棚板があると解決しやすくなります。

今回は、細かく高さ調整ができる金属製のレールを使用し、
自由に位置を変えられるようにしました。
また、棚板はオリジナルの固定棚を再利用しています。
(棚板は必要に応じて枚数を追加することも可能です。)

キッチンボード_下台_左収納
キッチンボード_下台_左収納
photo by:kentstore

 

【➄下台/真ん中 Point:オーブンの熱がこもらない工夫】

オーブンを使う上で気を付けたいのが、熱のこもり対策。
機器の設置条件はしっかりと確認する必要があります。

今回は、上部は十分な空間があったため、そのままの形で使用。
背面をパンチングボード(有孔坂)に変更し、通気性をアップさせ、
より安心してご使用いただける構造にしました。
電源コードを通すための穴も加工しています。

キッチンボード_下台_背面
キッチンボード_下台_背面
photo by:kentstore

 

【➅下台/右扉内 Point:冷蔵庫の設置】

まず、もともとついていた引き出しと棚は取り外し、
冷蔵庫がぴったり収まるスペースを確保しました。
(取り外した棚は、左扉内の可動棚として再利用しています)

 

また、オーブンと同様に、背面をパンチングボード(有孔板)に変更し、
熱がこもらないよう通気性を確保しています。

キッチンボード_下台_右収納
キッチンボード_下台_右収納
photo by:kentstore

 

【➆塗装 Point:新旧パーツの色味を調和】

外観は、オリジナルの風合いを活かしてニスで丁寧に仕上げました。
新しく加えた木部との色味の違和感が出ないよう、慎重に色合わせを行い、
まるで元からそうだったかのような、自然な仕上がりに。

キッチンボード_塗装完了
キッチンボード_塗装完了
photo by:kentstore

 

【➇完成!!】

まずは改めてビフォー写真!

キッチンボード_Before
キッチンボード_Before
photo by:kentstore

アフター写真!

キッチンボード_After
キッチンボード_After
photo by:kentstore

キッチンボード

photo by:kentstore

いかがでしたでしょうか。
多くのご要望にお応えしながらも、本来のアンティーク家具の姿を損なわずにカスタマイズ後も自然な仕上がりに出来上がっていると思います。

 

アンティークの持つ雰囲気や魅力はそのままに、
日常でより機能的に、便利に、快適に使えるよう、細部にわたって使い勝手をシミレーションしながら丁寧に調整しカスタマイズ。
こうしたリメイクは、年間3000アイテムの修理をこなし、アンティーク家具の構造を知り尽くしたケントファクトリーの職人だからこそ実現できる技術と感性の賜物です。

今回はフルカスタマイズに近いリメイクでしたが、たとえば「チェアの座面を少し低くしたい」などの小さな調整でも、ぜひお気軽にご相談ください。

お気に入りのアンティーク家具が、今の暮らしにもっとフィットするように、心をこめてお手伝いさせていただきます。

 

ケントストアの修理実績

アンティーク家具ケントストアの修理

ケントファクトリーでは、一般のお客様はもちろんのこと、大手インテリアショップの請負修理を何社も担っております。
アンティーク家具を扱うにあたって最も大切なことは「リペア」だとケントストアは考えます。
「リペア」とは「修理」という意味だけでなく「回復」という意味もあります。
ただ壊れた箇所を修理するのではなくサスティナブルで持続可能なアンティーク家具へと循環させ蘇えらせることで、 日本のお客様が安心してずっと使い続けられる英国アンティーク家具になります。
さらに魅力的な英国アンティーク家具にするために、 金具・レザーなどの装飾品から塗料テクスチャーに至るまで全てイギリスから直輸入したマテリアルを使用しています。
家具産地の静岡にあるケントファクトリーで経験豊富な職人が自信を持ってそれらの材料を使用し修理します。
家具業界からも認められているケントの修理技術。
必ず満足していただけると確信しております。



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ケントストアでは多種多様なイギリスアンティーク家具を取り扱っております。
経験豊富な職人が自信を持って修理しましたアンティーク家具をぜひご覧くださいませ。


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