【徹底解説】ティーキャディとは? 誕生秘話をご紹介

- 2023/12/1 12:00
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ケントストア取扱いのティーキャディ

イギリスのアンティーク雑貨に『ティーキャディ(tea caddy)』と呼ばれる、とても素敵なアイテムがあります。
『ティーキャディ(tea caddy)』とは、紅茶を保存するための容器・箱のことをいいます。
キャビネットタイプのティーキャディであったり、鍵が付いたもの、陶器素材のもの・・等々、デザインもさまざまですが、それらの構造から、どのティーキャディを見ても、当時、いかに紅茶が貴重だったかが分かります。

ここでは、『ティーキャディ』について解説いたします。

ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


【イギリスと紅茶】その歴史

ロンドンに到着した東インド会社からの紅茶
ロンドンの東インド会社のドックで茶葉の荷揚げをする様子
photo by:North Wind Picture Archives


お茶の発祥は、紀元前2700年頃の中国とされています。

お茶はやがて、中国から世界中に広がっていきます。

日本では、7世紀から9世紀に、中国の制度や文化を取り入れようとしていて、日本から唐(618~907)に派遣された『遣唐使』によってもたらされたと言われています。

西洋では、1602年、オランダが中国からお茶を初めて輸入しました。

1630年代になり、イギリスは、オランダを経由して茶を輸入するようになります。

現在、イギリス人の一人当たりの年間紅茶消費量は約2.5kg。
1日5杯は紅茶を飲んでいることになり、日本人の25倍にもなるそうです。
それほどまでにお茶を飲むイギリス人ですが、お茶が輸入されるまで、何を飲んでいたのでしょう。
日常的に水やエールビールを飲んでいたそうですよ。

トーマスギャラウェイのコーヒーハウス
Garraway’s Coffee House

オランダ経由で輸入されたお茶をイギリスで最初に販売したのは、1657年にトーマスギャラウェイ(Thomas Garway)が開いた『コーヒーハウス』でした。
『コーヒーハウス』とは、コーヒーや茶を飲みながら語り合う場所で、貴族や商人など男性のみが入ることができた社交場です。
そのコーヒーハウスで、お茶は、医師が推奨する薬として販売されていました。

キャサリン・オブ・ブラガンザ
キャサリン妃 Catherine of Braganza

お茶が”飲み物”として普及し始めたのは、1662年にチャールズ2世と結婚した、ポルトガル王の娘キャサリン妃( Catherine of Braganza)の影響が大きく関係します。

当時、ポルトガルは、貿易先進国として栄華を極めていました。
また、世界中から集められた珍しい品々と接することができたため、ポルトガルは独自の宮廷文化を生み出していました。
そのような環境の中で育った王家のキャサリン妃。
イギリスに嫁いだ後、故郷であるポルトガルから中国陶磁器などの茶道具を取り入れたり、お茶に砂糖をいれる習慣、お茶を”飲み物”として楽しむ事をイギリスに伝えました。

1669年、イギリスはオランダ経由でお茶の輸入をすることを禁止する法律を制定します。
それが引き金となり、英蘭戦争へと発展します。
英蘭戦争で勝利を収めたイギリスは、中国貿易で優位に立ち、中国から直接お茶の輸入ができるようになりました。

イギリスの東インド会社は、中国でのお茶の積出港であった福建省にある厦門(アモイ)に拠点を置き、イギリスへ輸入、そしてイギリス国内に流通するようになりました。

ちなみに、「tea」とは厦門(アモイ)地方の方言である「te(テ)」からきています。

お茶が、中国から輸入された当初、緑茶が多かったようですが、イギリス人は発酵を強くしたお茶『紅茶』を非常に好んだため、次第に輸入量のほどんどが『紅茶』で占められるようになりました。


【イギリスと紅茶】ティーキャディの誕生

ケントストアのティーキャディ
ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


中国から輸入された茶葉は、一斤(約600g)ごとに茶壷に詰めれていました。
東インド会社で働いていたマレーシア人が、”一斤”をマレー語の容量の単位『Kati カティ』と呼んだことから派生して、茶箱のことを『caddy キャディ』と呼ぶようになったと言われています。

ケントストアのティーキャディ
ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


お茶がイギリス国内に流通され始めると、王侯貴族・アッパークラスの人々は、その貴重なお茶を保存するために、オーダーメイドで保存容器『ティーキャディ』を作りました。
招待客の前で『ティーキャディ』を出し、茶葉を調合して、お茶を入れる・・自身のステイタスを見せつける絶好な機会でした。
それゆえ『ティーキャディ』も、マホガニーなどの高価な木材を輸入し、白蝶貝(しろちょうがい)、琥珀(こはく)、鼈甲(べっこう)などで装飾するなど、より華やかに、より贅沢なものが作られるようになったのです。

ケントストアのティーキャディ
ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


イギリスでのお茶の流通量は、年々増加していきますが、それと反比例するかのように『ティーキャディ』は、形も小さく、装飾もシンプルなものになっていきました。


ケントストアのティーキャディ
ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


1900年代になると『ティーキャディ』はすっかり見かけなくなり、現在では使用する人もいなくなってしまいました。

当時の人々の暮らしを蘇らせてくれるアンティークの『ティーキャディ』。
状態の良い『ティーキャディ』は貴重は文化財にもなっています。

アンティークのティーキャディは、ご自宅用はもちろん、、カフェなどのディスプレイとして置くだけで、素敵な世界観を作り出してくれる逸品です。

ティーキャディスプーン

ケントストアのティーキャディ
ティーキャディ(tea caddy)
photo by:kentstore


『ティーキャディ』から茶葉取り出すのに必要なものとして、『ティーキャディスプーン』もこの時期に誕生しました。
現在でも『ティーキャディスプーン』は多く使用されています。
同じスプーンを使い、きちんと茶葉を量り入れる事が、美味しい紅茶を味わうために欠かせないポイントのようです。

アンティークの『ティーキャディスプーン』では、右上の写真にあるデザインをよく見かけます。
それは中国からお茶を輸入していた時代。
茶壷に入っているお茶を品定するために、茶葉をすくうのに使用されたのがホタテの貝殻だったようです。
それにちなんで、ホタテの形の『ティーキャディスプーン』が流行したと言われています。


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【徹底解説】ジャコビアン様式 家具の特徴

ジャコビアン様式の家具の特徴
ジャコビアン様式の家具
photo by:kentstore


イギリスに紅茶の文化をもたらしたキャサリン妃。
夫である国王チャールズ2世は、芸術に対して、とても強い関心をもった人物でした。
そのため、チャールズ2世は、ルネサンスと亡命先であったフランスのバロック様式を導入し、両様式が混合した『後期 ジュコビアン様式』を作りだしました。

『後期 ジュコビアン様式(チャールズ2世様式)』のついてはこちらのブログ記事をご覧ください。

 

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