History of Stool
スツールの歴史と物語

Story
一番ベーシックなスツールは、四角い座面に脚のついた一人掛けです。
その形は古代エジプト文明やメソポタミア文明に始まります。
ギリシャ時代では4本脚のスツールや脚がクロスしたスツールが特に注目され、ギリシャ時代後期にはセラ・クルリスsella curulisと呼ばれるX脚・折りたたみ式の脚が多く製造されるようになりました。
セラ・クルリスはローマ時代になると執政官や元老院議員のシンボル的存在に。
中世に入ると3つ脚のスツールが使用されはじめ、中世後期には多くの優れた椅子職人によって様々なデザインが生み出されました。
スツール独自のベーシックな形は、長い時代を経ても変わることなく現代に受け継がれています。
The kinds of Stool
スツールの種類

オットマン
安楽椅子と組み合わせて使う足のせ台。
背と肘のない椅子で補助椅子としても便利です。

ロースツール
イギリスアンティークスツールの定番デザイン。
ちょっと腰掛けるのにちょうど良い高さとデザインで、ディスプレイ(商品の陳列台)としても重宝します。

ハイスツール
イギリスのパブに行くと必ずと言っていいほどある背の高いスツール。種類はとても豊富で代表的なものにはターングレッグハイスツールやベントウッドハイスツールなどがあります。

ピアノスツール
その名の通りピアノを弾くために作られたスツールです。
カブリオールレッグ(猫脚)のデザインが多く、座面の下に収納スペースがあるタイプも。楽譜やヘッドホンを入れても良いですね。

ロッキングフットスツール
フットスツールはオットマンとも呼ばれチェアやソファに座った時に足を乗せるためのスツールです。
ロッキングタイプは足元がゆらゆら揺れる居心地の良いタイプ。

アイアンスツール
イギリスのパブで使用されていたアイアンの脚のスツールです。
重厚感を感じますがデザインはとても繊細です。

ガーデンスツール
イギリスならではのガーデン用スツール。
脚はアイアンで座面(クッション)を載せて使用します。
スツールの特徴・機能と使用方法

①ターンドレッグハイスツール

②ベントウッドハイスツール

③ベントウッドハイスツール(背もたれ付き)

④チェスターフィールドハイスツール
スツールの種類によって特徴・機能が異なります。
オットマン・スツールは、安楽椅子(ソファなど)と組み合わせて使う足のせ台となります。背と肘のない椅子を指し、補助椅子としても便利です。直接座ることも可能です。
ロースツールは、イギリスアンティークスツールの定番デザインです。ちょっと腰掛けるのにちょうど良い高さとデザインで、持ち運びがしやすい事も特徴です。
ハイスツールは、イギリスのパブに行くと必ずと言っていいほどある背の高いスツールです。種類が豊富で、代表的なものにはターンドレッグハイスツールやベントウッドハイスツールなどがあります。 ターンドレッグとは回転する木材に刃物をあてて削る「ろくろ加工」を施した脚のこと。足掛けの部分が設けられているのもハイスツールの特徴です。
How to use Stool
スツールの活用術
安楽椅子(ソファなど)と合わせて使用する足乗せ台として。
また、「椅子」という観点を離れてちょっとしたディスプレイ台にしてもいいでしょう。
スツールの上に植物や小物を置いて飾り付けをしてもお楽しみいただけます。

①足乗せ台として

②ディスプレイ台として

③ディスプレイ台として

④人数が集まる場所でも手軽に大活躍
Key points of choosing Stool
スツールを選ぶポイント

①高さを確認

スツールにおいて、高さがそれぞれ違うため、単独で使う以外はあわせるテーブルなどによってサイズを決めるのが一番良いでしょう。
業務用で使用する際は、脚のしっかりしたものを選ぶことをオススメしております。
Key points of repairing Stool
スツールの修理ポイント
アンティーク家具の魅力の一つが1点物であること。そして特注品を含めて個性に合わせてオーダーメイドしたストーリーが魅力です。しかし、それが規格外のサイズで使用しにくい場合もございます。

① 構造面のこだわり

スツールは、直接家具そのものを使用する機会の多いものです。また飲食店での利用も多いためさらに強度が求められます。そのために、構造面、装飾面、機能面と全てを損なわないような丁寧な修理を施しています。
② ガタつき、グラつき徹底補

ガタつきグラつきの修理は定盤を使用して水平を出します。また、ヒビ・割れには同種類の木材から埋め木をして必要に応じて裏面から補強のための板を接着しています。その際はオリジナリティを大切にし可能な限りマイナスビスを使用しています。
③ 塗装へのこだわり

部分的に状態の悪いところ所を剥離し、できるだけオリジナルの塗装を生かします。さらに本場英国と同じ仕上げにするため、マイランズ社のナイトロステインを使用しています。そして透明感のある仕上がりが美しいニスによって、素材を最大限に活かし本来の雰囲気を引き立てるようにしてます。チェアは使用頻度が高いため塗膜を厚くしております。また、裏返すことも多いため裏面にも注意して塗装をしております。
ケントアンティーク家具に共通した修理ポイント

アンティーク家具を後世に残すことを目的に、世界に誇る日本の技術力と、伝統の英国材料で再現するケントクオリティの修理
Wood Work〜木工修理〜
日本の「モノ作り」の評価は世界でもトップクラスと言われています。
ケントが工場を構える静岡はその中でも家具の産地として徳川家康の時代より全国の職人が集結した「モノ作り」の聖地です。
ケントはその伝統のある静岡で家具職人を集め、若手を育てながら日本の技術を伝承しています。
新たな「モノ直し」文化を世界に向けて発信し、日本の高度な修理力を実践しています。

Paint Work〜家具の塗装・装飾金具〜
伝統と優れたモノを大切にする英国では家具を修理するマテリアルも現代に受け継がれています。
英国アンティーク家具の修理ポイントは、この時代の家具と一番相性の良い材料を選ぶ事。
ケントでは塗料からディテールの装飾金具に至るまで伝統あるイギリス製にこだわっています。それによりイギリス生まれイギリス育ちのアンティーク家具を完璧に再現し、時代の物語を秘めたアンティーク家具に仕上げています。

How to do maintenance
スツールのお手入れ方法
ご使用の注意点・設置場所
湿気の多い場所や直射日光のあたる場所での設置は避け、極度の乾燥を防ぐためにエアコンや暖房器具付近の設置もご注意ください。急激な温度変化や乾燥により、木の反りやわれの原因となります。
また、水平な場所に設置してください。脚部の破損の原因になる恐れがあります。
日常的なお手入れ・拭き方
通常のお手入れは柔らかい布でやさしく乾拭きしてください。
水拭きをする頻度が多い場合は、家具表面が乾いた後にこまめにワックスがけをすることをお勧めします。ワックスがけをすることで家具の艶だし効果があるだけではなく、水拭きに対する塗装の劣化を防止する効果にもつながります。
※水分が付着しそのままにしておくと白いシミの原因になりますので十分注意してください。
月1回のメンテナンス
定期的なワックスでのメンテナンスをお勧めしております。ワックスをかけることで木に潤いを艶を出し、アンティークの風合いをより楽しめます。また、ワックス膜により塗膜を保ち、乾燥による不具合を防止できます。
傷がついてしまった場合
小さな傷はタッチアップペンやスクラッチカバーで目立たなくすることができます。使い方は簡単です。塗って乾かすだけです。塗るときに傷部分からはみ出さないようにご注意ください。
ガタつき・グラつきの場合
ガタつきがある場合の主な原因は家具の水平がとれていない場合に生じます。応急処置としてはガタつく隙間に何か板を入れたり、アジャスターを取り付けて各脚の高さを調整すると直ります。グラつきの場合は家具のゆるみなどから生じる揺れが原因の為、ひどい場合は家具自体の組み直しが必要となります。その場合はケントファクトリーにご相談ください。
座面の塗装がカサカサになってしまった場合
日常的に座面に着席して使用する場合や水ぶきなどを長期間にわたり行う行為、高湿度や直射日光の当たるところに設置するなど、座面が肌荒れのようにカサついてくることがあります。ワックスで落ち着かせることもできますが、綺麗に天板を整えたい場合は再塗装をお勧めします。
プロの修理が必要な場合

アンティーク家具はメンテナンス品を使用して、簡易的な補修ができる家具ですが、構造的な修理が必要な場合や、購入時の状態に復元して綺麗に使用されたい場合は、ケントファクトリーへご相談ください。お客様の家具の問題やお悩みを解決いたします。
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アンティーク家具にかける、
ケントの想い





