アンティーク家具が数百年残る理由は「修理」にあり

一般的な使い捨ての家具とは異なり、良質な木材を用いて伝統的な技法で作られたアンティーク家具は、適切に修理を施すことで製造当時の美しさを取り戻すことができます。
無垢材の力強さや、美しい突き板の意匠など、本物の木だからこそ「一生もの」どころか「数世代にわたる宝物」として、形を変えながら永遠に使い続けることができるのです。
1500年代の家具が現存する「木製家具」の生命力
「木は時間とともに朽ちてなくなる」と思われがちですが、事実は異なります。
例えば、ロンドンのヴィクトリア&アルバート(V&A)博物館には、1500年頃に作られた椅子が今もなお展示されています。
数世紀を経た木の丸みや傷跡こそありますが、椅子としての形をしっかりと保ち、現存しています。
これは、本物の木材(無垢材)で造られた家具が、適切な修理を繰り返すことで何百年もの歳月に耐えられるという確かな証(あかし)です。
ケントクオリティが生み出す「世界一のアンティーク家具」
ケントアンティーク家具では、単に形を直すだけの修理は行いません。
「修理をする大切さ」を世に広めるとともに、熟練の職人による最高峰の技術を注ぎ込み、修理品質において「世界一のアンティーク家具」をお客様にお届けすることを目指しています。
アンティーク家具木工修理 工程詳細 ドローリーフテーブル
今回は、ケントストアが誇る熟練の職人が、一台の「ドローリーフテーブル」に再び命を吹き込むまでの緻密な修復工程を詳しくご紹介します。
長年の使用で生じたわずかな狂いや傷も見逃さない、妥協のない手仕事の舞台裏をぜひご覧ください。
①アンティーク家具の検品 商品全体チェック

英国にてケントアンティーク家具が買付し、輸入した全てのアンティーク家具は、まずしっかりとそのアンティーク家具の状態をチェックします。
アンティーク家具の風合いは残しつつ日本のお客様にご満足いただけるようなアンティーク家具修理をすることを心がけています。
②アンティーク家具の検品 詳細部チェック

アンティーク家具の天板表面や脚部分を実際に手で触れ、揺すったりして、家具の状態を確認していきます。
③アンティーク家具のクリーニング 不要物の除去

古くなったアンティーク家具の天板裏のフェルトや、サビ付いて使用できなくなったアンティーク金具、古い膠や接着剤等をアンティーク家具に余計な傷がつかないように、細心の注意を払い、丁寧に除去します。
④アンティーク家具の解体 脚下部の補強材ばらし

アンティーク家具のドローリーフテーブル脚の下部にるある補強パーツを一つひとつ丁寧にばらしていきます。
⑤アンティーク家具の解体 脚上部の補強材ばらし

脚の上部にるある装飾された補強材パーツも丁寧に一つひとつ手でばらしていきます。
⑥アンティーク家具の解体 脚部分全体ばらし

アンティーク家具の補強パーツを全て取り外したら、必要最低限のパーツになるまで全体をばらしていきます。
⑦アンティーク家具の全解体 脚部分

アンティーク家具の状態と修復箇所をチェックしながら脚部分はこのように一度解体されます。
⑧アンティーク家具解体 リーフ部分

ドローリーフテーブルのリーフ部分もドライバーを使用して丁寧にアンティーク家具を解体していきます。
⑨アンティーク家具修復 穴埋め

ドローリーフテーブルのリーフ部分もドライバーを使用して丁寧にアンティーク家具を解体していきます。
⑩アンティーク家具パーツの微調整

アンティーク家具の各パーツがしっかりと機能するように、また水平や角度を見ながら必要に応じてパーツ調整するために削っていきます。
⑪アンティーク家具パーツの微調整 リーフ部分

ドローリーフテーブルの天板とリーフ部分の組み合わせが、隙間なく水平に段差なく開き収まるように、必要に応じてドローリーフのリーフ部分も削ります。
⑫アンティーク家具の組み立て リーフレール調整

ドローリーフテーブルのリーフレールを調整するために、小口部分からの距離をミリ単位で計測し、正しい位置で合わせ、微調整していきます。
⑬アンティーク家具の天板調整

ドローリーフテーブルの天板とリーフを元の場所に戻し、その段差がないかチェックします。段差が少しでもあれば削って調整します。
⑭アンティーク家具の天板補修

ドローリーフテーブルの天板の細かい欠けなども確認し、その部分を埋めていきます。
非常に細かい作業のため熟練の家具職人の腕の見せ所です。
⑮アンティーク家具の天板補修

ドローリーフテーブルの天板の細かい欠けなども確認し、その部分を埋めていきます。
非常に細かい作業のため熟練の家具職人の腕の見せ所です。
⑯アンティーク家具の割れ補修仕上げ

接着剤がしっかりと乾いた後、余分な板を丁寧に削り、除去し、ペーパーで表面を慣らし、ドローリーフテーブルの脚部を仕上げます。
⑰補強材をチェック

オリジナルで設置されている補強材がしっかりしたものであるか、実際の使用に耐えうるものかチェックします。
⑱補強材の除去

不具合のある、使用不可能と判断したすべての補強材を除去します。
⑲補強 補強材の修復

ここでは安全性をまず第一に考え、新しい木材を用いて補強材を製作し、ビスを打ちます。
⑳天板のソリ修復

乾燥で曲がってしまった天板をクランプを用いて水平な状態に修復します。
㉑調整 天板高

英国のアンティークチェアにもっとも適している天板の高さ74cmに微調整します。
㉑調整 水平台

水平台を用いてドローリーフテーブルがしっかり水平に組み立てられているかの最終チェックを行います。
美しく蘇ったドローリーフテーブル

数々の工程を経て、息を吹き返したドローリーフテーブル。
100年、200年という時を刻んできた大切な家具の修理は、単なる「修繕」ではありません。
その家具が持つ歴史や風合いを尊重し、次の100年も現役で使い続けられるよう、熟練の職人が丁寧に再生させます。
ドローリーフテーブルは、構造の複雑さや可動部分の多さから、専門的な知識と高い修理技術が求められる家具です。
ケントでは一つひとつの工程を大切にし、本来の機能と美しさを最大限に引き出します。
確かな技術と経験をもとに、これからも価値あるアンティーク家具を未来へつないでいきます。
アンティーク家具木工修理 工程詳細 チェア
テーブルの修理に続き、今回はチェアの修理工程をご紹介します。
座るたびに負荷がかかるチェアは、構造の安定性と耐久性が重要です。
ケントでは見えない部分まで丁寧に修復しています。
①古い生地を剥がす

古く傷んだチェアの座面生地は、新しい生地へと丁寧に張り替えを行います。
生地の剥がし作業では、アンティークチェアのフレームにキズをつけないよう細心の注意を払い、状態を見極めながら慎重に取り除きます。
②パーツ解体

隅木を一つひとつ丁寧に取り外し、チェア全体をまんべんなく叩きながら、緩みやガタつきのある箇所を細かくチェックしていきます。 構造の状態を正確に見極めたうえで分解を行い、アンティークチェア本来の強度を回復させるための下準備を徹底しています。
③脚部分接着

接合部に残った古いニカワ(膠)や接着剤を丁寧に削り落とし、下地をしっかりと整えたうえで再組み立てを行います。
その後、接合部分に適切なボンドを使用して確実に接着・固定し、アンティークチェア本来の強度と安定性を回復させます。
④背もたれ部分接着

背もたれ部分についても同様に分解後、構造を整えながら再度組み直しを行います。
接合部分には適切なボンドを使用してしっかりと接着・固定し、ぐらつきのない安定した状態へと仕上げます。
⑤固定器具

固定器具(クランプ)を使用し、ボンドで接着した接合部分をしっかりと圧着・固定します。
適切な圧力をかけながら固定することで、接着強度を高め、ぐらつきのない安定した状態へと仕上げます。
⑥ビスで強度向上

さらに強度を高めるため、ボンドがしっかり乾燥した後、脚部の上下からビスを打ち込み補強を行います。
見えにくい部分から固定することで外観を損なわず、構造の安定性と耐久性を向上させています。
⑦隅木とビス

隅木を元の位置に戻し、ビスでしっかりと固定します。
接合部の補強を行うことで、チェア全体の強度と安定性を高め、長く安心して使用できる状態へと仕上げます。
POINT! チェアの木工修理ポイント

アンティークチェアは使用頻度が高く、体に直接触れる家具であるため、安全性と耐久性を最優先に修理を行います。
オリジナルの構造を尊重しつつも、必要に応じてビス止めによる補強を追加することで、ぐらつきの防止と長期的に安心して使用できる強度を確保しています。
職人の手で蘇った、一点ものの家具たち
ケントストアのオンラインショップでは、今回ご紹介した高度な修復技術をすべて施した、 最高品質のアンティーク家具・ヴィンテージ家具を販売しております。
次の100年を共にする運命の一台を、ぜひ見つけてください。
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