Hanpton&Sons
Sideboard

材料:マホガニー
サイズ:幅1850 x 奥行660 x 高さ2220
製作年代:1890年代


1890年代に製造されたシンプルでいながら細部にまでこだわりのあるハンプトンアンドサンズ社製サイドボード。

Explanation 解説

まず、美しい彫刻が目に飛び込んでくるサイドボードです。扉内部をあけると「HANPTON&SONS PALL MALL EAST  LONDON」というプレートが確認でき、これはイギリスの家具メーカー ハンプトン&サンズ社によりデザインされ制作されたことを意味しています。ハンプトン&サンズ社は1896年創業の家具メーカーであり、ロンドンの中心であるトラファルガースクエアのほど近くにて店を構えていました。当時このエリアは上流階級の人々が集まっていた場所であり、この家具の豪華な作りから、その階級の人々に使われていたことは容易に想像がつきます。また、1900年までに作られたイギリスの家具メーカーが自社のプレートを付けることは伝統的にまれであり、このことからもこの家具が特殊であることが伺えます。

ハンプトンアンドサンズ社製サイドボード

構造はマホガニーのムク材をふんだんに使った作りであり、彫刻のモチーフは人の顔やリボン・植物などネオクラッシック様式と呼ばれる古代ギリシャ・ローマの彫刻を家具に使う様式が見て取れます。金具も複雑なデザインで、作り手の細部にも妥協しないこだわりが伝わってきます。右側の扉の中にはセラレットと呼ばれるワインなど瓶を収納する場所があり、伝統的な機能も残しています。飽きのこない美しさと迫力のある存在感で、いにしえの上流階級気分を味わうことができる特別な家具だといえるでしょう